画像ファイル形式とは?
撮影した写真、描いたイラストは、どんな画像ファイル形式で保存しているか?
写真やイラストを「画像」とひとことで言っても、データの表示方法や圧縮方法は様々であり、それらを決めるのものが「画像ファイル形式」である。
ファイル名の最後にある「.jpg」「.mp3」「.html」などの「.(ピリオド)」以下の部分のことである。
拡張子の確認方法
ファイルの拡張子が、非表示になっている場合、確認するための方法を示す。
(Windows10の場合)
エクスプローラ― → 表示をクリック → ファイル名拡張子にチェック
で「.」以下を表示することが可能である。
ビットマップ画像とベクター画像
画像ファイル形式を紹介する前に、画像を大きく2種類に分けるビットマップ画像(ラスター画像)とベクター画像について紹介する。
ビットマップ画像
ビットマップ画像(ラスター画像)とは、四角形の画素(ピクセル)の集合体で表示される画像。
一定の長さ(例えば1インチ)に含まれる画素の数を「解像度」といい、画質は解像度によって良し悪しが決まる。
ベクター画像
ベクター画像(ベクトル画像・ベクトルオブジェクト・ベクトルシェイプ)とは直線や曲線を数式で描いたものである。
大きさを変更しても鮮明なままですが、グラデーションや複雑な画像を作成できない。
画像ファイル形式の種類
jpg形式のメリットとデメリット
pg形式は写真によく使われる画像ファイル形式。
拡張子は「.jpg」と「.jpeg」の2つ。どちらも同じ画像ファイル形式である。
約1677万色で表現でき、高画質でありながら容量が小さいので写真などに向いている。
しかし、圧縮する時にデータの一部を破棄されてしまう。
これにより画質が少し悪くなってしまい、元の画質に戻ることができない。
png形式のメリットとデメリット
png形式とは、Webでの画像表示に使われるもの。拡張子は「.png」。
約1677万色で表現でき、透明や半透明の画像も作成できる。
また、jpgと異なり全てのデータを圧縮できる。
しかし、RGB(画面表示用の色の設定)しか対応しておらず、CMYK(印刷用の色の設定)に対応していないため印刷するとパソコンで表示されていた色から変わってしまう。
gif形式のメリットとデメリット
gif形式とは、アニメーションやベタ塗りの多いイラストに適した画像ファイル形式。
拡張子は「.gif」。
透明や半透明の画像も作成できる。
ベタ塗り部分を圧縮するため容量の小さいデータになる。
しかし、表示色が最大256色のため、グラデーションが美しく表現できない。
tif形式のメリットとデメリット
tif形式とは、高画質で印刷したい時に適した画像ファイル形式の1つ。
拡張子は「.tif」と「.tiff」の2種類ある。どちらも同じ画像ファイル形式。
ほぼ全ての描画、画像編集、DTP(パソコンで印刷データを作成する)アプリケーションに対応している。
しかし、容量が大きいため、アプリケーションに読み込ませる時やWebにアップロードする時に時間がかかる。
svg形式のメリットとデメリット
svg形式とは、ベクター画像のファイル形式。
拡張子は「.svg」と「.svgz」の2種類。
「.svgz」は容量を50%〜80%圧縮したものになる。
画質を維持したまま拡大縮小が可能であり、容量が小さい。
しかし、ベクター画像なので写真には向いていない。
EPS形式のメリットとデメリット
EPS形式は印刷物を制作するのための形式。
ベクター画像とビットマップ画像に対応している。
拡張子は「.eps」。
画面表示用のデータと印刷用のデータを持っている形式なので、印刷物を制作する際に画面表示用のデータを使ってパソコンの動作が重くならないようになっている。
また、ほぼ全ての描画、画像編集、DTPアプリケーションに対応している。
しかし、印刷する際はポストスクリプトプリンターを使用しなければならない。
それ以外では、画像表示用の低い解像度で印刷されてしまう。
RAWデータ(CRW・CR2・NEF・ARW・SR2)のメリットとデメリット
RAWとは、「生」や「未加工」という意味で、デジタル一眼カメラや コンパクトデジタルカメラ内で光の調整をしていないデータのことを指す。
拡張子は、カメラのメーカーによって異なる。
例)
Canon・・・「.CR2」「.CR3」「.CRW」「.TIF」。
Nikon・・・「.NEF」、SONYは「.ARW」「.SR2」 。
黒く潰れてしまったり白く飛んでしまうような箇所もデータを保持し、画質を劣化させることなく調整することができる。
しかし、容量が大きく、専用のアプリケーションが必要。